「このままひどかったら、病院連れてく。
念のために聞いておくが、この中に千夜を閉じ込めたヤツはいないだろうな?」
見渡した中で、なんとなく、それっぽい女3人が視界に入る。
なんでそう思うのか問われたら、勘でしかねぇけど。
「もし居たら、強制的にCHESSから外れてもらう。
姫の女守るどころか傷つけるヤツなんて、そばに置いとけないからな」
「……雅」
タブレットを手にした湊人が、俺に画面をちらりと見せる。
この総会は基本、全員が名前を書いて総長がその書類を湊人に渡すことになってる。
あの貼り紙と、筆跡や筆圧の近い女を特定できたらしい。
……こいつ、パソコン作業なら、ハッキング以外にも色々できるよな。
「たぶんひとりが3人分の名前を書いて出しただろうから、この3人の中にいるよ」
「いや全員だろ」
「うん、俺もそう思う」
湊人と意見が一致して、その女3人を呼んでくる。
俺の前まで連れてこられるなんて、もう特定できてるようなものなのに、澄ましてる姿だけはほめてやりたいぐらいの演技力だな。
「千夜のこと、閉じ込めただろ」
「なんの証拠があって……
あたしたちのこと、疑ってるんですか?」
湊人がタブレットを見せると、女たちはあからさまに顔をしかめる。
まあ、これで犯人は特定できたようなものだろ。



