──……
「ねぇねぇ、僕暑いから海行きたいなぁ」
「はぁ?いきなり言うなよヒナ」
「ほら~、喧嘩するんじゃねぇよ~。
海なんてこの近くにないでしょうに」
「じゃあ、プール行こうよぉ」
終業式がようやく終わり、学校からたまり場に向かう途中でいきなり話を持ち出したヒナは、そう言って雅に視線を向けた。雅は小さく笑って、「好きにしろ」と一言。
その瞬間、一騎から雅にブーイングが飛んだ。
「女に絡まれんだろ!?」
「……なら来なくていいだろ」
「ざっけんな!何が悲しくてお前らが水遊びに行ってる中留守番するんだよ!」
「冗談だ。南所有のプールでも使えばいい。
親に言えば簡単に使わせてくれるだろ」
それを聞いて、次元が違うな、と思わず笑ってしまった。
さすが南のお坊ちゃま、なんて思っていたら、不意に視界に入った光景に、足を止める。
「湊人?どうした」



