「そういうユキは、まだフリーなわけ?」
「なっ、」
「あ、当たりなんだ」
「み~な~と~!!」
くすくすと笑う声に、視線を落とす。そうすれば案の定、奈津美が笑っていて。
ついユキの言葉に乗せられたな、なんて思っていれば、ユキが「あ、そうだ」と後ろを振り返った。
その先には、奈津美やユキと同じ制服の男女が数人いて。
「俺が普段一緒にいるヤツら。
普段はなつ……なっちゃんも一緒にいるんだけど、デートみたいだから俺らはカラオケ行ってくるわ」
「いいなぁ、奈津美」
「ほんとにね。幸せそうに笑っちゃって」
集団の中にいた女子の声に、照れくさそうに奈津美が笑う。
ちゃんと高校でも馴染めてるようで、正直ほっとした。
入学が決まったころは、ずっと「馴染めるかな」って不安そうにしてたから。まぁ、ユキがいたからそこまで心配はしてなかったんだけど。
「行こうか、奈津美」



