「緊張してるの?」
「え、ぁ、だって……
まさか3年間もひそかに片思いしてた人とこんなふうに付き合えるなんて、思わなくて……」
「そっか。まぁ、ゆっくり慣れればいいよ。
受験勉強で忙しいから、それが落ち着くまではデートとかあんまりできないけどね」
「っ、あ、あの……っ。
付き合ったことだけでも夢みたいなのにっ、わ、わがまま言ってもいい、かな」
「ん?なに?」
「クリスマスか、クリスマスイブ……
どっちでも良いので、すこしだけ一緒に過ごしたい、です」
生憎、クリスマスは毎年(一応)ユキの誕生日を祝ってやるだけの日だ。受験を控えてる今年は別だけど、正直暇してる。
ああ、うん。もちろんこの頃から俺はDECIDEに入ってたけど、この学校にその関係者はほとんどいない。
そしてDECIDEで行うクリスマスパーティーと暴走は、彼女がいるヤツのために、って23日だ。つまり両方空いてるわけで。
「どっちがいい?
好きなところ連れていってあげる、って言いたいけど、残念ながらまだ自分達で稼げる年じゃないし、あんまり遠出じゃなければ」
「あ、じゃあっ、モールの中庭にある大きなクリスマスツリーを見に行きたい、かな……。
18時にライトアップされるようになってて、それにはジンクスが──あ、なんでもないです」
「ふふ。
じゃあ、日にちはまた決めようか」
昨日は別れた道も、今日は時間が早いから、と彼女を家まで送って帰る。ちょっと遠いけど、このままたまり場行こうかな。
「──わざわざ送ってくれてありがとう。
ごめんね、湊人くんの勉強の時間なくしちゃって……」



