どうやら一部遅れている部活があるようで、門が閉められているということはなかった。
外に出て、すこし行ったところで、方向が違うために、彼女たちとはお別れだ。
「またねー、湊人くんユキくん」
「み、湊人くん……」
倉木さんが、じぶんの制服のスカートをぎゅっと握って、俺を見上げる。
「また明日、です」
そんな彼女の頭を優しく撫でて、「また明日」と耳元で囁いた。結果的に彼女は真っ赤になっていたけれど、別にそういうウブな感じ、嫌いじゃないよ。
──翌日、俺らが付き合ったことが広まるのは、もはや光の速さだった。質問攻めにされたけど、「別にいいでしょ」とぶった切った。
彼女は彼女で質問攻めにされていて大変そうで。でも、放課後に「一緒に帰る?」と聞いてみれば、また真っ赤な顔で頷いてくれた。
「え!?俺は!?」
「さぁ、知らない。
こいつのことは放っておいて、帰ろう?」
「え、と……あ、はい……っ」
彼女と並んで廊下を歩く。
なんとかして俺と話そうと話題を探す彼女が、どうしてか可愛く見えて。門を出たあと、何も言わずに彼女と手をつないだ。



