「大丈夫だ」 「え?」 「今日のお前は誰よりも可愛いから」 「っ……」 ずるい。 私の心の中を悟ったようにそう言ってくれるだけでも嬉しいのに、そんな言葉。 おそるおそる手を重ねると、彼は優しく笑って手を握ってくれた。 「行くか」 「うん……っ」 心臓が、うるさい。 バクバクいってる。 だけど、とっても嬉しくて、幸せで。 「ほんとに水族館でいいの……? 雅、人込み嫌いだって……」 「俺が千夜の頼みを断るわけねぇだろ」