乃花は、私が梓真と仲直りした翌日から学校には来てなくて。



私が姫だった頃と、あまり変わらない。



梓真は、たまに私に触れようとしてきて。



そのスキンシップにすこし私が固くなることはあるけど……何も変わってない。



でも、あと少しすればそれは終わり。



だって私は、雅に言うんだから。



そして、きっぱりCHESSから離れる。




「千夜」



彼の指先が、私の髪を梳く。



「そばにいろ」



「っ、」



雅はわかってない。



私がどれだけ、その言葉に揺れてるか。



好きだよ、雅。



本当はね、そばにいたいよ。