「あのね、ママ」 千夜が顔を上げる。 「もし…… ──もし、ね?」 「ええ」 「私が……ちゃんと、 決めたことを実行できたら」 この日の、約束は。 誰も知らない私と千夜だけの、約束。 「もちろんよ」 「ふふっ、ママ大好き」 「約束、ね」 「うんっ。 みんなにはナイショだよ?」 「もちろん。 楽しみにしてるわね」 「はぁい」