振り返ると、ロッカーに寄りかかるようにして立っていた千恵ちゃんが腕組みしてあたしを睨みつけていた。 「……?」 目が合って不思議になって首を傾げると、千恵ちゃんの口がゆっくりと動く。 「えっ……?」 声は聞こえない。 口の形でも何を言っているのかも正確には分からない。 だけど、言い終えた千恵ちゃんの悪意に満ちた表情に何故か薄ら寒くなる。 何だろう……。 千恵ちゃんはなんて言ったの……? 千恵ちゃんはあたしからパッと目を反らすと、教室から出て行った。