「ちょっと、今の聞いた……?」 「処女ってなに?どういう会話してんのよー」 「ヤバくない?」 鈴木君の声は廊下にまで届いていたようだ。 周りから聞こえるヒソヒソ声に胸が張り裂けそうになる。 どうしよう。すごい注目されちゃってる……。 どうしよう……どうしよう……――。 しかも、内容が内容だ……。 困ったな……。 息苦しさが胸の中に込み上げて顔を歪める。 「愛音、大丈夫?」 あたしの震えに気付いたカナコが心配そうにあたしの顔を覗き込んだ時、ガシャーーーンというものすごい音がした。