「バカ!!アンタね、でかい声でそういうデリカシーのないこと言うんじゃないわよ」 カナコが鈴木君の頭をぺちっと叩く。 鈴木君は「あっ、ごめん。ついつい」と口を押えて謝る。 けれど、状況は深刻だった。 教室中の視線がこちらに集まる。 カーッと顔が熱くなって赤くなっていくのがわかる。 あまりの恥ずかしさに指先が小刻みに震える。 昔からそうだった。 小心者でどちらかといえば内向的な性格だったあたしは人から注目を浴びるのが極度に苦手だった。 だから、今の状況は震えそうになるぐらい恐ろしかった。