そんな妄想とは、なんかちょっと違ってた気がする。

そもそも、お互い『好き』って言葉を一言も発してないじゃない!!

こんなんで良いの?

ねぇ、ねぇ。

恋愛マスター、教えてよ。(誰だよ?)




いくら考えても答えなんて恋愛マスター(だから誰?)が教えてくれるわけもなく、いい加減のぼせてきたのでお風呂から上がった。

髪をタオルで拭きながら部屋に戻っても、まだ一人でブツブツ言っていた。


「ほんとに付き合うのかな…?」


ハッ!

もしかして、からかわれた?

あるいは、あれはわたしの妄想が作り出した幻影?


なんて頭を抱えて悶々と悩んでいたその時。

メールの着信音が部屋に響いた。


携帯を開いてチェックする。

鏡に映った自分の顔がお風呂上りのそれよりも、さらに赤くなっていく。


今夜は眠れないかもしれない……。

携帯を握り締めてたまま、ベッドにポスッ……て倒れこんだ。



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8月31日
23:58

From シィ君

さっき言い忘れてごめん。
17歳の誕生日
おめでとう!

今日中に言えて良かった。
ギリギリセーフ♪

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