「優羽!しっかりしろ!聞こえるか!?」 何としてでも優羽を助けないと。 この時の僕はそんな使命感に突き動かされていた。 「た、くん…」 薄目を開けて僕の名を呼んだかと思えば、 「たく、んのおとさん…だ、じょぶ…?」 父さんの心配をしだした。 その言葉に一度止まった涙が溢れだし、大丈夫だよと安心させることもできないまま僕は優羽を抱えて泣き続けた。