ひとしきり笑い終わった父さんは、優羽に道を聞きながら何とか優羽の家に辿り着いた。
「優羽、僕からお母さんに謝ろうか?」
「大丈夫!心配しないで!」
可愛くピースサインまで決められては優羽を信じるしかない。
「そっか、じゃあ今日は本当にありがとう。また行こうね」
「うん!おやすみ、たっくん」
僕におやすみと言って、父さんにありがとうございましたと言って車のドアを開ける優羽。
ドアが閉まり一礼して僕に手を振る優羽に手を振り返して発車の時を待つ。
…が、なかなか発車しない車にしびれを切らして運転席を見ると、父さんが紙袋のようなものを抱えていた。

