来た道を同じように手を繋いで歩く。
夕日が沈むまで2人で眺めていたから、周りは結構暗くなっていた。
「ごめんな、優羽…こんなに遅くまで」
「楽しかったし、今日は特別な日だからママも許してくれるよ」
「それならいいんだけど…」
少しの不安を抱えながら汽車に揺られていつもの街に戻る。
「優羽、着いたよ」
「ん…」
来た時と同じように眠ってしまった優羽を起こして2人で汽車を降りる。
帰りは駅まで父さんが迎えに来て優羽を送ってくれる予定だった。
なんでも、僕の彼女がすごく気になったみたいで、またとないチャンスだと仕事まで早く上がったらしい。

