高橋さんはあたしが
本当にするとは思ってなくて
ヤツも本当にさせるとか
思ってなかったらしい。


やっぱ・・・嫌がらせだね。


「もう少しで時間だよ」


あ・・・。
のど乾いてたのに・・・。


地獄だ!


「この階には自販機とかないですよね?」


「ああ・・・2階の談話室かロビーだね」


「ですよね・・・」


我慢するかあと2時間。


すると 高橋さんが『これでよかったら』と
ブラックコーヒーの缶をあたしに手渡した。


「高橋さんが飲むのに
買ったんじゃないんですか?」


「それ予備に買ったから大丈夫
それにのどを潤してないとまた
何かやらかしては困るしね」


・・・また・・・は無いと思います
あってはいけない。


3階のエレベーターホールでそれを一気飲みすると
高橋さんは『いい飲みっぷりだね』
笑って見ていた。


「あ・・・のどがカラカラだったもので・・・
変なことろ見せちゃった」


あたしも笑ったのだった。