「凛!
明日、それを着なよ!」

「え!?
こんな可愛いの着れないよ!」

「凜に拒否権はないから!」

「み、美愛~!」




結局、あたしは明日、今日のゴスロリを着ることになった。

美愛は、少し大人な、セクシーな服を着ることになった。

ゴスロリは嫌だけど、セクシーな服も似合わないから。

消去法で、ゴスロリにすることにした。



「帰ろっか、凛」

「そうだね」



そのままあたしたちは自分たちの家へ帰る。

あたしたちの家は、静かな住宅街にある。

お隣同士なんだ。



「じゃあね凛!」

「バイバイ美愛!
明日遅刻しないでね!」

「遅刻するのは、いつも凜でしょ?」

「そ、それは言わない約束!」



それぞれの家の門の前で別れたあたしは、中へ入る。

美味しそうなシチューの匂いが漂って来た。




「ただいま!
お母さん、今日の夜ごはんはシチュー?」

「お帰り凛。そうよ。
もうすぐで出来上がるから、待っててね」

「はぁい!」




あたしは鞄と制服を置きに、2階の自分の部屋へ向かった。