そんな美愛が言うんだ。

怪しい部分、危ない部分に踏み込んでしまいそうだ。



だけど。




「あたし、もっと乱馬について知りたい」

『凛……?』

「あたしの言い分だけどね。
今日、あのお屋敷内に入って、乱馬のメンバーの正体を聞いた時から、あたしたちは踏み込んでいる気がするんだ……」

『凛……』

「乱馬全員が、何か大きな秘密を抱えている気がするの。
あたし、それが知りたいって思うんだ……。
美愛を巻きこもうとは思わないよ。
だけど、あたし…美愛も一緒に来てほしい

美愛は大事な、親友だから……」





暫くの間の後、美愛は電話口でクスッと笑った。




『確かに、もう踏み込んでいるよね。
後には引けないと思う、私も』

「美愛……」

『凜。
私も凛と一緒に行く。
物心ついた時から、私は凛と一緒にいるんだよ?
オトナになっても、私は凛と親友でいたい』

「美愛っ……」

『しかも凜、守ってくれるんでしょ?私のこと』




“あたしが、みあちゃんをまもるから”

今の家にお互い養子に出るとき、あたしが美愛に言った言葉。

美愛は今でも、覚えているんだ。





「当たり前でしょ。美愛!」

『一緒に乱馬の秘密、探ろうね!』



例え自分たちにとって辛い現実があったとしても。

あたしは目を逸らさないでいようと思う。

ただその代わり、美愛は守る。






あたしは再度、誓ったのだった。