「てか、笑っている場合じゃないよ美愛。
あたしたち、退学になっちゃうかもよ!?」

「そ、そういえば、そう言う約束だったね……」




あー!

理事長の馬鹿ァ!

自分で調べられないからってあたしたちに押し付けて退学って。

極悪人にもほどがあるんじゃない!?





「早々簡単には退学にならないと思うけどねぇ」



キラが欠伸をしながら呑気に尋ねてくる。




「高校は小中学校と違って、義務じゃないんだよ?
しかも理事長って、かなり偉いし……」

「ふーん……」




キラは再び欠伸をする。




「てかキラたち、他人事じゃないからね?
キラたちだって、三金高校の生徒なんだよ!?」

「そうだけどね~。
ま、ボクたちは通わなくても良いの」




キラはパチンッとウインクをする。

…イケメンにウインクは、反則だと思う。

美愛なんて、顔が真っ赤だし。

そう言うあたしも、きっと顔真っ赤だ。

体温が上がって行くのが、自分でもわかるもん!