「てか何で倉庫に行くの?」
「前々から敵対している族に喧嘩売られたので。
買うことにしました」
…そんなアッサリと買って良いのかい?
「では、準備でもしますか」
シュル、と胸元のネクタイを外すカオリ。
そして同時に眼鏡を外した。
眼帯は外さないようだ。
「オッケー」
キラが立ちあがり、袖を捲る。
何故か両腕に、包帯が巻かれていた。
隙間なく、手首から肘まで。
「「はいはーい!」」
ソラとウミが立ちあがり、今度はズボンを捲った。
キラと同じよう、足首から膝まで包帯が隙間なく巻かれていた。
ソラは泣きぼくろと同じ右足に、ウミも左足に巻いている。
目、腕、足。
その傷の位置に、あたしは“ある事件”を思いだしていた。
まさか……
なわけないよね。
皆の名前、違うし……。


