ただ、突然のこと過ぎて、あたしと美愛は何も言えずに飲み物を飲んだ。
その時。
部屋にけたたましい電話の音が鳴り響いた。
「もしもし」
電話に対応したのは、カオリ。
相変わらず丁寧な口調だ。
なんだか眼帯が気になるけど。
「……お断りします。
別に僕らは先代から受け継いだだけ。
やるつもりはありません」
先代?
あたしはキラを見た。
だけどキラは笑っているだけで、何も言わない。
「カオリー。
別にそれ、受けても良いんじゃない?
ねぇトウヤ、どう思う?」
「……………」
どうやらこの総長、とんでもない無口みたいです。
先ほどから一言も話していないし。
無視されることは日常茶飯事なのか、キラは気にしていないし。
ただ。
聞こえてはいるようで、こくんと頷いた。


