「…………」
そして無言のまま睨まれた。
眼鏡の奥の宝石のような黒い瞳が、怖い。
まぁ左目に眼帯をしているから、あたしたちを見ているのは右目だけなんだけど。
「か、カオリ…そんなに見つめちゃ駄目だってば。
カオリはイケメンなんだから、すぐに惚れちゃうよ」
何だかもの凄い勘違いをしているキラくん。
確かにイケメンだとは思うけど、こんな鋭い目つきの人、惚れませんって。
…キラくんから見てもイケメンなんだ、と納得。
「馬鹿だなぁキラは」
「見つめてんじゃないよ」
「「睨んでいるだよ、アハハ」」
わ、笑い事じゃないよソラくんウミくん。
てか本当に息ピッタリ…。
「え?そうなの?
カオリ睨んでいるのか?」
あたし・美愛とカオリくんの間に立って、カオリくんを覗きこむキラくん。
近ッ……。
バシッ
「気持ち悪いです。止めていただけますか」
キラくんがカオリくんに殴られた場所を、痛そうに押さえていた。


