剣道部で汗をかいた千堂は、 第1体育館から割と近い第4校舎の部室に入って着替えを済ましてから、 疲れて重たい足を4階の風紀委員会室へと向けた。 静かな文化部の部室が並ぶ3階よりももっと静かな4階。 廊下を歩く千堂の足音しか響かない。 風紀委員会室のドアを開けると5月下旬の爽やかな風が顔の汗を一気に乾かした。 千堂の定位置である席の後ろの窓を開けていたらしい。 その開けた人物は悠々とソファーでお昼寝中だ。