そんなある日、引きつった顔をして詩兎が倉庫に顔を出した。
俺は皆が詩兎を心配した“ ふり”をした表の顔に知らないふりをした。
俺は、臆病すぎて弱くて何も…言えなかった。
上辺でも…皆と世界一という座に居座りたかったという俺の勝手な望み。
それと俺は詩兎が好きだった…から何時までも…詩兎が此処で笑えるなら、このままでもいいと思った。
この勝手な思いで、詩兎の隠れてた気持ちを傷つけてたなんて気づきもしない俺は安心してた。
まさか、あんな事が起きて…俺は詩兎をさらに傷つけるなんて思ってなかった。
俺の勝手な望みが続くなんて望みに、見えない心に、自分が馬鹿だと思い知るのはそんなに遅くなかった。


