「考えれば考えるほど、分からないぞ?」

 僕は首をかしげる。


「僕が心地いいのは、布団の温かさと、君の温度を足した温度なんだ。
 でも、君が感じているのは、僕の温度。
 という事は、つまり、布団の温度と君の温度と僕の温度を足して、3で割った数字……?」


 いや、違うんだ。そういうんじゃないんだ。


「そんなに気になるなら、今度温度計で計ってみたら?」


「いや、数字じゃないんだよ。理屈でもないんだ」


「理屈じゃないって言いながら、理屈を並べているのはアッちゃんよ?」


「……そうだけど」




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