結局その日はほとんど上の空だった。
「ねぇ、裕太ってばー」
「え……」
放課後。
玲奈とカフェでデート中だってのに、ボーっとしてて。
名前を呼ばれ、ハッとした時には玲奈は不機嫌そうに頬を膨らませていた。
「もうっ!せっかくのデートなのにぼんやりしちゃって。裕太の馬鹿」
「悪い……ちょっと、考え事」
「相談に乗ろうか?」
「気持ちだけもらっとく」
「あっそ」
別に……丸川の言った事を本気にしたわけじゃないけど……。
「玲奈、聞いていい……?」
「んー?」
「玲奈さ……丸川の事、今はどう思ってる?正直な気持ち、聞かせてくれないかな……」

