「玲奈、愛してるっ」
「ちょっ」
時には、教室で、周りに人がたくさんいるにも関わらず、わざと大きい声でそう言ったり。
玲奈を抱きしめたり。
キスしたりした。
誰にも渡さない、自分だけのだ、と周囲にわからせるために。
当然、玲奈は俺のこういった行動を口には出さなかったが、嫌がっているという事はなんとなくわかった。
でも俺は気づかないフリをした。
【大丈夫。玲奈は俺を捨てない】
そんな意味のわからない自信を、何度も自分に言い聞かせた。
……でも。
また、その時はきてしまった。
「丸川、お前、本当に志望校、ここでいいのか?」
放課後に、職員室に呼ばれた。
志望校の事で。
「お前なら、もっとレベルの高いところに行けると思うが」
「そこがいいんです。そこ以外、受験する気ありませんから」
何度も進学校を進められたが、玲奈と同じ高校に行くと決めていたため、先生の話には聞く耳を持たなかった。

