玲奈と一緒にいると、自然と心が温かくなる。 ただ……。 「それでね、お母さんったらねー」 彼女は、家族の話も楽しそうにする時がある。 この時間は少々苦痛に感じた。 「あ、そうだ。今度、映画見に行かない?この小説ね、映画化されてて」 「ごめん……ちょっと、無理」 「そっかぁ。残念」 おまけに玲奈は最近話題になってる、家族の絆と再生を描いた小説にハマってるらしく、俺にも「読んでみたら?」と進めてくる。 でも俺は、そういう家族モノの話なんか大嫌いだ。 家族なんか、ちっともいいもんじゃない。