考えてみれば、亮くんがストーカーの犯人だって証拠はない。




それに……。

村田くんが犯人じゃないって、絶対的な証拠があるわけでもない。


もしかして、真犯人は……。



「玲奈ちゃん」


階段を下りて、村田くんが急に振り返った。




「何か、見た?」


「えっ……」


「僕の部屋で、イケないモノでも見ちゃった?」


「ま、まさか……」


「……そっか」



まさか、ね……。