怖くなって、走った。 逃げるように、走って走って、とにかく走った。 逃げなきゃ……!! とにかく逃げなきゃ。 私の思いとは裏腹に、 「んっ!!!!」 鼻と口がハンカチで塞がれた。 私のお腹には、しっかりともう片方の腕が回されている。 ハンカチには薬品が染み込ませてあったらしく、すぐ意識が朦朧として気を失ってしまった。 どんなに逃げても、結局私は逃がしてもらえない……。