はぁ〜と溜息をこぼす怜。

 「その娘、どうやら俺に気があるらしい…」



 それから怜はポツポツと話しだした。

 ふ〜ん…。

 「わかったわ。要するに、優作様が前に一度あなたに娘を紹介した。その時に娘はあなたに惚れた。結婚を申し込んだがあなたは拒否。でも娘はあなたを諦められない。よってこのパーティで着飾った美しい自分に惚れてもらうためにあなたを招待した。そういうことね?」

 「そうだ。あほくさいことこのうえない。まあ、アホだと自覚はしているんだろいな。パーティの表向きの趣旨は親善パーティってことになってる」

 「あなたが女性を連れてくるとは考えなかったのかしら?」

 「……俺は女には見向きもしないことで有名だからな」

 「あら、男寄りと思われているの?」

 「そういう意味じゃない」

 項垂れる怜。

 「ふふ。事情は理解したわ。そのパーティに出ればいいのね?あなたのパートナーとして」

 「そうだ、俺の婚約者だからな」