死に場所など、どうでもよかった。

 ただ、太陽の光が降り注ぐ廃墟だったというのは覚えている。



 待て、覚えている……?
 私はなぜ覚えているのだ。
 この世を去ったはずだ。

 何故意識があるのだ。
 まさか、死に損なったというのか。

 いや、これが世に言う天国か?
 はたまた地獄に来たのか。

 考えても答えは出ない。



 とにかく、目を開いてみよう。