兄妹の鬼の先に待つもの





「ねえそこの君。」

これからどうしようかと考えていると浅葱色でダンダラ模様の服を着ている人に声をかけられた。

「何でしょうか?」

浅葱色でダンダラ模様…えーと…そうだ!新選組!

「さっき君浪士の鳩尾に一発食らわせて気絶させたよね?」

「はい。それが何か。」

「うん。普通女の子を助けるために素手で戦う人なんていないと思うけど。」

「そうですか。それで?」

「ちょっと僕に付いてきてくれない?」

「良いですよ。」

「思ったより素直だね。じゃあ逃げないでね?」

「逃げたりなんかしませんよ。」

私はいくところもないのでとりあえず新選組らしき人についていくことにした。

しばらく歩くと平屋のような建物の前で立ち止まり男の人が先に入っていった。

「入って。」

「はい。」

この建物が新選組の屯所か。

まあそれっぽいよね。

「お邪魔しまーす。」

「土方さーん、戻りましたよー。」

そう男の人が言うと、奥の方から足音が聞こえ長い髪を無造作に結んだ男性が現れた。

「総司か。ん?こいつは誰だ。」

「なんか素手で長州の浪士を倒してたので連れてきました。」

「素手で?」

「はい、素手で。」

「怪しいな。どこかの藩の間者か?」

患者?多分違うと思うけど。

「病気じゃありませんよ?」