ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】

幾度となく襲いかかる土槍のようなチーリンの攻撃をただただ交わしていく。


「何をやっとるんだ、貴様ら!」


シールドの中にいる譲二さんがあたし達に叫ぶ。


「早くその魔物を退治せんか!」


その表情は苛立っていて、きっと自分が戦えないことが原因なのだろう。あたし達がチーリンに攻撃をしないことも、もどかしく考えているのかもしれない。


「チーリンは聖獣です!倒すなんてことをしたら、どんな悪影響が出るか!」


チーリンに攻撃を与えると不吉と言い伝えられてはいるが、どんな不幸なことが起こるのかまでは書かれていない。

何せ、封印が解かれたのは今が初めてなのだから。


「由良、何とか封印するぞ」

「え、何とかって?」


翔太は答えずに一歩前に出ると杖を振り上げて叫んだ。


「"アイス・グラウンド"!」


すると地面を這うように氷がチーリンの方へ向かってパキパキと凍っていく。そしてチーリンの足下を凍らせた。

チーリンはなおも甲高い声で叫ぶ。

まるで鈴をかき鳴らすような声。けれどその中に、チーリンのものではない音が僅かに聞こえた。

ジジジ、と聞こえてくるこの音は何?辺りを見渡しても何も見えない。

一層チーリンの鳴き声が大きくなってハッとチーリンを見つめたその時だった。


「由良!」


翔太が焦ったように叫ぶ。


「え?」