「それにしても15でジュリア姫の側役に採用されるなんて、本当にすごいですね」
さぞ優秀な方なのだろうと目を輝かせると「それは違いますよ」と笑われた。
「私が7のときには、姫にお仕えすることが決まりました。そのために、姫の側役に相応しい力を身につけたのです」
だから実力が認められて城に来たわけではないと言う。
「そんな幼い時から、努力されてきたのですね」
すると晴人さんは「由良様の方がずっとすばらしさですよ」と目を細めた。
「類い希な魔力と才能を持って生まれ、努力によりその力を培い蓄えて、今はあの"ガーネット"随一と噂されるほどの強さも持っておられる。流石将来"ガーネット"を背負って立つ方です」
それから目を伏せて「私は決して優秀などではありませんでした」と語った。
「私には生まれ持った才能はなく、必死に身につけたものばかりです。けれどあなたは違う。あなたも、弟も…」
そこで晴人さんはハッと口を閉ざした。
「弟さんがいらっしゃるんですか?」
「え、ええ…」
「弟さんは今何をしていらっしゃるんですか?」
弟さんももしかしたらこの城で働いているのかもしれない。そんなことを思いながら尋ねると、返ってきたのは意外な言葉だった。
「弟は、魔物退治屋に勤めています」
さぞ優秀な方なのだろうと目を輝かせると「それは違いますよ」と笑われた。
「私が7のときには、姫にお仕えすることが決まりました。そのために、姫の側役に相応しい力を身につけたのです」
だから実力が認められて城に来たわけではないと言う。
「そんな幼い時から、努力されてきたのですね」
すると晴人さんは「由良様の方がずっとすばらしさですよ」と目を細めた。
「類い希な魔力と才能を持って生まれ、努力によりその力を培い蓄えて、今はあの"ガーネット"随一と噂されるほどの強さも持っておられる。流石将来"ガーネット"を背負って立つ方です」
それから目を伏せて「私は決して優秀などではありませんでした」と語った。
「私には生まれ持った才能はなく、必死に身につけたものばかりです。けれどあなたは違う。あなたも、弟も…」
そこで晴人さんはハッと口を閉ざした。
「弟さんがいらっしゃるんですか?」
「え、ええ…」
「弟さんは今何をしていらっしゃるんですか?」
弟さんももしかしたらこの城で働いているのかもしれない。そんなことを思いながら尋ねると、返ってきたのは意外な言葉だった。
「弟は、魔物退治屋に勤めています」



