ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】

食堂には衛兵の方やメイドさん方など、たくさんの人がいて楽しそうに食事をしていた。

カウンターで、プレートに乗せられた定食を受け取って空いている席を探す。

席を探す間、晴人さんはジュリア姫の側役ということもあってか色んな衛兵さんやメイドさんから声をかけられていた。この城で働く者としては相当有名なのだろう。

「お知り合いがたくさんいらっしゃるのですね」

思わずそう声をかけると、晴人さんは眉を下げて「姫の側役ということも大きいのでしょう」と言った。

「ただ、たくさんの人と関われることは自分にとって大きなことです。もちろんジュリア姫と出逢えたことも幸福なことですが」

晴人さんはジュリア姫の話をするときに、この上なく優しそうな顔をする。見ているだけで幸せが伝わってくるくらいに。

「晴人さんは、いつからお城へ勤めていらっしゃるのですか?」

「私が城に勤めるようになったのは、姫が8つで、私が15のときでした」

懐かしそうな顔をして話されるけど、あたしは驚きを隠せなかった。

「15歳って、早すぎませんか!?学校は!?」

「12のときには高校過程の学習はもう学び終えていました。ただ偏りなく様々な知識を得ることが多かったのと、魔法の技術を高めなければならなかったので、あまり賢いとは言えないでしょうが」

謙遜していらっしゃるけど、相当すごいことだ。こんなこと、普通はできない。