「勘違い?」
そう口に出してみたものの、納得はできない。
だって本当に確かにそこに何かいた。
何かが…何が?
もう一度目を凝らした、その時だった。
「由良様?」
ドアをノックしたのは、晴人さんだった。
「は、はい!」
あたしは瞬間弾かれたように返事をする。
「失礼します」
晴人さんは部屋を開けると「明かりもつけずに、どうかなさいましたか?」と真剣な顔で尋ねられた。
「あ、いえ、つ、月明かりが綺麗だな、と」
あはは、と笑って誤魔化す。
確証がない限り、あたしの感じた違和感を伝えるわけにもいかない。
中途半端に言ってしまったら、晴人さんに余計な心配事を増やしてしまう。
晴人さんは「そうですか、確かに今日は明るいですね」と案外すんなりと納得してくれたので、ほっと胸を撫で下ろした。
「そうだ、晴人さん、こんなところまで、どうかなさったんですか?」
すると晴人さんは「そうでございました」と思いだしたように微笑んだ。
「由良様、お食事は済まされました?」
「あ、いえ、まだ」
「でしたら、食堂までご案内いたしますよ」
「あ、ありがとうございます」
確かに部屋にこもっているよりは、気分も紛れるかもしれない。
あたしは微笑んで、晴人さんと一緒に王城内の食堂へと向かった。
そう口に出してみたものの、納得はできない。
だって本当に確かにそこに何かいた。
何かが…何が?
もう一度目を凝らした、その時だった。
「由良様?」
ドアをノックしたのは、晴人さんだった。
「は、はい!」
あたしは瞬間弾かれたように返事をする。
「失礼します」
晴人さんは部屋を開けると「明かりもつけずに、どうかなさいましたか?」と真剣な顔で尋ねられた。
「あ、いえ、つ、月明かりが綺麗だな、と」
あはは、と笑って誤魔化す。
確証がない限り、あたしの感じた違和感を伝えるわけにもいかない。
中途半端に言ってしまったら、晴人さんに余計な心配事を増やしてしまう。
晴人さんは「そうですか、確かに今日は明るいですね」と案外すんなりと納得してくれたので、ほっと胸を撫で下ろした。
「そうだ、晴人さん、こんなところまで、どうかなさったんですか?」
すると晴人さんは「そうでございました」と思いだしたように微笑んだ。
「由良様、お食事は済まされました?」
「あ、いえ、まだ」
「でしたら、食堂までご案内いたしますよ」
「あ、ありがとうございます」
確かに部屋にこもっているよりは、気分も紛れるかもしれない。
あたしは微笑んで、晴人さんと一緒に王城内の食堂へと向かった。



