姫は翔太を部屋に呼んでどうしたのだろう。
2人きりで、何を話すつもりなんだろう。
頬を赤く染めた姫の顔を思いだしてしまう。
姫のクオートを食べた時の翔太の顔も、ついでに思いだしてしまった。
あんな翔太を、あたしは見たことがない。
あんなに感情的な姿を、あたしに見せてくれたことはない。
怒ったときくらいで、それ以外に感情的な表情なんて記憶がないくらいには見ていない。
あたしには見せてくれない表情を、翔太は姫には見せる。
きっとそれはどうしようもなくて、翔太だって故意でやっているわけではない。
それは分かっているけれど。
どうしようもなく、悔しくて悲しくて。
どうしてあたしには見せてくれないの、って思ってしまうんだ。
だって、翔太はあたしの、なのに。
そう考えてあたしは首を横に振った。
だめだ、だめだ、そんな考え方は。
独占力丸出しな、そんな考え方は。
いつだってあたしは翔太が好きで、翔太だってあたしを好きでいてくれる。
それを一番分かっているのはあたしのはずなのに。
はあ、と溜息を吐いた、その時だった。
ゆらり、ろうそくの火がゆらぐみたいに、何かが動いた気がした。
慌てて立ち上がり、窓の外を見る。
城内には森があるのだけど、そこに何かがいた気がした。
だけどいくら目を凝らしてみても、何も見えない。
2人きりで、何を話すつもりなんだろう。
頬を赤く染めた姫の顔を思いだしてしまう。
姫のクオートを食べた時の翔太の顔も、ついでに思いだしてしまった。
あんな翔太を、あたしは見たことがない。
あんなに感情的な姿を、あたしに見せてくれたことはない。
怒ったときくらいで、それ以外に感情的な表情なんて記憶がないくらいには見ていない。
あたしには見せてくれない表情を、翔太は姫には見せる。
きっとそれはどうしようもなくて、翔太だって故意でやっているわけではない。
それは分かっているけれど。
どうしようもなく、悔しくて悲しくて。
どうしてあたしには見せてくれないの、って思ってしまうんだ。
だって、翔太はあたしの、なのに。
そう考えてあたしは首を横に振った。
だめだ、だめだ、そんな考え方は。
独占力丸出しな、そんな考え方は。
いつだってあたしは翔太が好きで、翔太だってあたしを好きでいてくれる。
それを一番分かっているのはあたしのはずなのに。
はあ、と溜息を吐いた、その時だった。
ゆらり、ろうそくの火がゆらぐみたいに、何かが動いた気がした。
慌てて立ち上がり、窓の外を見る。
城内には森があるのだけど、そこに何かがいた気がした。
だけどいくら目を凝らしてみても、何も見えない。



