ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】

感心するようなその声は、物腰が柔らかくて優しいものだった。

目を見開く翔太と警戒を強める美玲達の代わりに、あたしは口を開いた。




「…やっぱり、貴方だったんですね、クリスさん」




クリスさんは微笑んでいた。

まるで談笑をしているときのような朗らかな笑みだ。

けれど今は不気味でならない。


「さすがはあの"ガーネット"最強の魔法使いと呼ばれるお方。侮れませんな」


何を考えているのか、まるで分からない。

眉をひそめる雅人が彼から目を逸らさずに尋ねる。



「由良、このじいさんのこと知ってるのか?」

「知ってるも何も、この人があたしと翔太を王城に呼び出したんだよ」



もしかしたら彼が黒幕なんじゃないかってことは、考えていたことではあった。

だけど嘘であってほしかった。

優しいこの人がこの現状を引き起こした張本人だなんて、思いたくもなかった。


けれどクリスさんは微笑みを浮かべたまま尋ねたのだ。


「どうして私に辿り着かれたのですかな。これでも一応、隠してやってきたのですが」

「そんなの分かるに決まっていますよ」


あたしは握り締めた杖に力を籠める。

言葉をかみしめるみたいに、ひとつずつ選びながら口にした。


「あたしと翔太がやってきてからですよね? 聖獣が街に現れだしたのは」