「翔太?」
翔太は何も喋らないままだった。ただ、抱きしめる腕の力が強くなる。
「…よかった」
やっと声が聞こえてきたと思ったら、そんな小さな声だった。
「良かった…」
たったそれだけの言葉で、一体どれだけ翔太があたしのことを心配してくれていたのか痛いほど伝わってきた。
にじみ出るような声に、あたしは翔太に回していた腕の力を強めた。
ああ、全部全部あたしの思い違いだった。
翔太が離れて行くんじゃないかってあれほど心から不安に思っていたのも、本当は違った。
翔太の気持ちは全然離れてなんかいなかった。
「ごめんね、翔太」
悩みも苦しみも、最初から全部言ってしまえば良かった。
姫の言葉の真意も。
嫉妬した自分に嫌気がさしたことも。
翔太の隣に立っていいのか不安になったことも。
翔太が離れていくかもしれないって泣きそうになったことも。
不安が積み重なって眠れなかったことも。
全部全部、最初から翔太に伝えていたら良かった。
そうしたら今こんなに翔太に心配かけなくて済んだのに。
「心配かけて、ごめん。
もう大丈夫だよ」
それを聞いた美玲と雅人があたし達に覆い被さるように抱きついてきた。
「ちょ、苦しいよ!」と驚くあたしと翔太に、2人は「良かった、本当に良かった」と笑顔を見せた。
翔太は何も喋らないままだった。ただ、抱きしめる腕の力が強くなる。
「…よかった」
やっと声が聞こえてきたと思ったら、そんな小さな声だった。
「良かった…」
たったそれだけの言葉で、一体どれだけ翔太があたしのことを心配してくれていたのか痛いほど伝わってきた。
にじみ出るような声に、あたしは翔太に回していた腕の力を強めた。
ああ、全部全部あたしの思い違いだった。
翔太が離れて行くんじゃないかってあれほど心から不安に思っていたのも、本当は違った。
翔太の気持ちは全然離れてなんかいなかった。
「ごめんね、翔太」
悩みも苦しみも、最初から全部言ってしまえば良かった。
姫の言葉の真意も。
嫉妬した自分に嫌気がさしたことも。
翔太の隣に立っていいのか不安になったことも。
翔太が離れていくかもしれないって泣きそうになったことも。
不安が積み重なって眠れなかったことも。
全部全部、最初から翔太に伝えていたら良かった。
そうしたら今こんなに翔太に心配かけなくて済んだのに。
「心配かけて、ごめん。
もう大丈夫だよ」
それを聞いた美玲と雅人があたし達に覆い被さるように抱きついてきた。
「ちょ、苦しいよ!」と驚くあたしと翔太に、2人は「良かった、本当に良かった」と笑顔を見せた。



