「何かわかったことがあればすぐにでも教えてください」
「承知しました」
晴人さんはあたしの言葉に頷いた。
「一日のうちに聖獣を二体も相手にされて、さぞお疲れになったでしょう。どうか休まれてくださいね」
姫の言葉にあたしと翔太は「ありがとうございます」と声をそろえて頭を下げた。
姫と晴人さんと別れてから、二人きりになったけど沈黙が訪れていた。
お互い何も話さないため静かなのだ。
何か話そうかと思ったけれど、何かを口にしようとするたびに、さっきの光景が頭にこびりついて話す気になれなくなる。
翔太も翔太で疲れているらしかった。そりゃそうだ、一日に2体も聖獣を相手に戦ったんだから。疲れないほうがおかしい。
翔太の疲れ切った顔を見ていると声をかけるのもためらってしまう。
「…何もしゃべらないんだな」
しばらく歩いていると翔太がそんなことを言い出した。
「なにが?」
「……」
翔太は前を見据えたまま何も言わない。
何もしゃべらないのは、翔太の方じゃないか。
そんなことを思ったあたしは翔太にいら立って「どういう意味?」ともう一度訪ねた。
「別に…」
「別に?そんなこと思ってないから話さないんでしょ!」
苛立ったようにあたしがそう言うと、翔太は振り返ってあたしを見つめて「何を怒ってんだよ」と言った。
怒ってるのは、翔太の方じゃんか。
「承知しました」
晴人さんはあたしの言葉に頷いた。
「一日のうちに聖獣を二体も相手にされて、さぞお疲れになったでしょう。どうか休まれてくださいね」
姫の言葉にあたしと翔太は「ありがとうございます」と声をそろえて頭を下げた。
姫と晴人さんと別れてから、二人きりになったけど沈黙が訪れていた。
お互い何も話さないため静かなのだ。
何か話そうかと思ったけれど、何かを口にしようとするたびに、さっきの光景が頭にこびりついて話す気になれなくなる。
翔太も翔太で疲れているらしかった。そりゃそうだ、一日に2体も聖獣を相手に戦ったんだから。疲れないほうがおかしい。
翔太の疲れ切った顔を見ていると声をかけるのもためらってしまう。
「…何もしゃべらないんだな」
しばらく歩いていると翔太がそんなことを言い出した。
「なにが?」
「……」
翔太は前を見据えたまま何も言わない。
何もしゃべらないのは、翔太の方じゃないか。
そんなことを思ったあたしは翔太にいら立って「どういう意味?」ともう一度訪ねた。
「別に…」
「別に?そんなこと思ってないから話さないんでしょ!」
苛立ったようにあたしがそう言うと、翔太は振り返ってあたしを見つめて「何を怒ってんだよ」と言った。
怒ってるのは、翔太の方じゃんか。