ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】

「ずるい、こんな方法で口封じするなんて」

「お前がうるさかったからだろうが」

「うるさくなかったもん。ていうかうるさかったのは翔太のせいだもん！」

「俺のせいにするのか？ああ？」

鋭い目をして睨みつける翔太に負けないように見つめ返していると、「あほはあなた達よ」という声が聞こえてきた。

声が聞こえた方を見ると、そこには美玲と雅人の姿があった。ふたりとも呆れているような笑みを浮かべている。

「私達の存在、すっかり忘れているようね」

「見せつけんなよ、昼間っから」

あー、熱い熱い、と雅人は呆れたように大声で叫ぶ。

「み、見せつけてなんかないって！誤解だよ、誤解！」

「へえ？キスの何が誤解なのかしら？」

したり顔の美玲に何も言えずにいると、翔太が「お前らこそどうしたんだ」と溜め息を吐きながら尋ねている。

「課題の息抜きにちょっとな。まあ、休憩だ」

「由良達が庭にいるって聞いたからちょっと顔を出そうと思ってきたところだったの。まあ、まさかいちゃついているとは思ってなかったけどね」

雅人は翔太の肩にぽんと手を置いて「残念だったな」と嬉しそうな顔をしている。

すると翔太が眉間にしわを寄せて睨みをきかせているが、なんでそうなっているのかさっぱり分からない。

「なんか、すごいことになってるんだけど」

どうしたのかなと思って小声で美玲に尋ねれば、溜息を吐いて「ああ、やっぱり鈍感。これが天然だから怖いところよね」とさらに意味の分からないことを言われた。