「自分の立場も分かってる。だからむやみに危険な目に遭おうとは思ってない。でも守らなきゃいけないときややらないといけないときはある」
お前だって分かってるだろ、という言葉にあたしは頷くしかなかった。
「でも、嫌だもん」
分かってる、翔太にも守らないといけないものがあること。
あたしが"ガーネット"やそのみんなを守りたいと思うのと同じように、いやきっとそれ以上に、翔太も当主として"サファイア"を守ろうとしていること。
分かってるよ、それはちゃんと分かってるんだよ。
でも、感情が追い付かないんだよ。
ふくれっ面をするあたしに、翔太は優しく語り掛ける。
「そんなに心配すんなって」
そんなこと言われたって、心配するに決まってるじゃん。
それを言おうとしたけれど、それより先に翔太が言う。
「俺を信用してねーの?ほんっとに由良は昔っからあほだよな。どうにか治んねーのかよ」
「別に、あたしはあほじゃないもん」
「あほだよ、お前は」
「だからあほじゃないんだって」
「だからあほだって」
「あほじゃない」
「あほ」
「あほじゃない!」
「あほ」
「だからあほじゃないって言って__」
言ってるでしょ、と言おうとして言えなかった。
翔太がキスで口を塞いだからだ。
口が離れると、「ずるい」と呟いた。
お前だって分かってるだろ、という言葉にあたしは頷くしかなかった。
「でも、嫌だもん」
分かってる、翔太にも守らないといけないものがあること。
あたしが"ガーネット"やそのみんなを守りたいと思うのと同じように、いやきっとそれ以上に、翔太も当主として"サファイア"を守ろうとしていること。
分かってるよ、それはちゃんと分かってるんだよ。
でも、感情が追い付かないんだよ。
ふくれっ面をするあたしに、翔太は優しく語り掛ける。
「そんなに心配すんなって」
そんなこと言われたって、心配するに決まってるじゃん。
それを言おうとしたけれど、それより先に翔太が言う。
「俺を信用してねーの?ほんっとに由良は昔っからあほだよな。どうにか治んねーのかよ」
「別に、あたしはあほじゃないもん」
「あほだよ、お前は」
「だからあほじゃないんだって」
「だからあほだって」
「あほじゃない」
「あほ」
「あほじゃない!」
「あほ」
「だからあほじゃないって言って__」
言ってるでしょ、と言おうとして言えなかった。
翔太がキスで口を塞いだからだ。
口が離れると、「ずるい」と呟いた。



