自分の席について、私はため息をつく。
放課後、みんなが帰った後に靴箱を綺麗にしないと。
上靴は購買に行って新しいの買った方がいいかな……。
絵の具って染み込んじゃうとなかなか落ちないし。
「マジあの顔ウケたよねー」
「ホントホント」
そんな事を話しながら、笑って教室に入って来た恭子ちゃんと千絵ちゃん。
私の様子を見て笑っていたのは事実だけど、それだけで犯人だと決めつけられないから、私はモヤモヤして仕方がなかった。
2人は何事もなかったように自分の席につく。
「席に着け―」
チャイムが鳴って、担任が入って来た。
いつものように朝のHRが始まる。
気が重くなるような出来事で、一日の始まりが台無しだな……。
私は誰にも聞こえないように小さくため息をつく。