正直、2人に近づきたくはなかった。
青葉君とは何もないとはいえ、2人ににらまれたり影で悪く言われたりしていそうで怖かったから。
響と一緒に登校した日からすでに2日が経過しているけれど、学校生活に何も変化はない。
もうすぐ中間テストになるから、人の事を気にしている場合じゃないのかもしれないけど。
だから、このまま何もなく穏やかにいけたらいいなって思っていたんだ……。
「恭子ちゃん、千絵ちゃん。レポート、出してくれないかな?先生に提出しに行くから……」
控えめに私が言うと、2人はおしゃべりをピタッとやめて迷惑そうな顔をしながら机の中からレポートを出した。
不機嫌そうな顔をして、2人とも私にレポートをバッと押し付ける。
何とか受け取りながら、私は自分の席へと戻る。