これは絶対に恋じゃない




バタバタと、騒がしく図書室を後にする加恵を私は、ただただ、見つめるだけしかできなかった。


…加恵、めっちゃ素早い



「加恵の母さん、普段は優しいんだけど、約束とか守らないと超怒るんだよ。オレも昔、こっぴどく叱られたことあるし」


「そ、そうなんだ」


友達になってから半年ほど経つが、あんなに素早い彼女を見たのは初めてだ。


それほど、お母さんが怖いのか…。


ちょっと会ってみたいかも。


そんなことを考えて、クスリと、微笑む。


すると、



「オレらも帰ろか?」



と、急に悠希が話し掛けてくるものだから、



「…!!う、うん」


思わず、声が裏が選ってしまった。




さっきまで悠希のことでいろいろ考えてたからか、なんか、気まずい…かも。