私はそう言って、先ほどから握りしめていた鍵を渡す。
「あぁ…それね。こんなに早く返さなくてもよかったのに」
「いや、借りっぱなしじゃ悪いし…」
“真面目だねー、三枝ちゃん”と、御池くんは、少し茶化すように言って、私から鍵を受け取った。
「それにしても、ちょいビックリしたよ。教室戻ったら、三枝ちゃんと礼が仲良く話してるからさ」
「…あはは、仲良く…」
一瞬、見せた彼女たちの値踏みするような表情を思い出し、私は苦笑いを浮かべる。
「…ま、オレが言うのもなんだけど礼には気をつけたがいいよ」
「……」
「…なんていうか、悪いヤツじゃないんだけどさ、礼は…」
御池くんがそこまで言いかけた時だった。
「…こんなとこで、なにしてんの?」



