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「よかったよ!!もうね、あんたたちのすれ違いなんか見てるこっちがハラハラしたんだからね!」



次の日の休み時間、加恵に悠希とのいきさつを話した。



「…うん。心配かけてゴメン…でも、加恵が昨日話聞いてくれたおかげで自分の中で整理できたし、背中押された気がしたから…ちゃんと伝えられたんだと思う」



「…ふふ、そっか。ま、今日からは存分にイチャイチャしちゃえば?」



加恵は、まるで自分のことのように喜んで私の背中をバシバシ叩く。



…地味に痛いんですけど



そんな彼女に、私は思わず、苦笑いを浮かべた。



その時



チャリン



制服のポケットの中で、金属音がし、私はハッとする。




…そういえば、屋上の鍵…御池くんに返さないと