「…た、ただいま」
身構えていたぶん、あまりにも普通な彼女の様子にこっちが逆に戸惑ってしまう。
「授業、そろそろ、始まるから。話は放課後聞くよ」
それだけ言い残し、自分の席に戻ろうとする加恵に、
「…う、うん。わかった…あ…加恵、心配かけてゴメン」
と、素直に謝罪をした。
「…ったく、あんまし、心配させないでよ?ま、後でたっぷり話聞かせてもらうから」
フッと、軽く微笑み加恵はそう、呟く。
「わかった…ちゃんと話すよ」
「よし!よろしい。じゃあ、また後でね」
その瞬間、チャイムの音と共に教室の前の入口から先生が入ってきた。
みんな、ザワザワと、慌てたように席につく。
私もそんな中でまぎれるようにソッと、自分の席に腰をおろしたのだった。



