「よし!ここらへんでいいか」
御池くんが私を引っ張って、連れてきたのは、旧校舎の屋上。
…にしても、なんで旧校舎の屋上の鍵を持ってんのよ…
「…どうして、旧校舎の屋上の鍵持ってんの?」
「それは、とあるツテがあってね、つか、そっちこそこんなところに来るタイプじゃないでしょ?」
「…わ、私は、先生に頼まれて、資料を取りに…っ!?てか、もしかしなくても、授業始まって…」
そう、社会科準備室に、資料を取りに行くという当初の目的をすっかり忘れていた私。
サーッと血の気が引くのを感じた。
「あー…もしかして、社会の野田?それなら、さっき資料取りに行ってるの見かけたけど?」
…あぁ、先生、ホントにすみません
…どうやら、授業の支障には至らなかったよう。
少しだけ安心しつつも、私は、心の中で先生に謝っておく。



